PM2.5の影響で視界が霞んでいる?
今朝、高速を運転していたら、どうも視界が悪い。
大阪の湾岸から京都まで2時間運転していて、ずっと霞んでいて遠くが見えづらい状況だった。
過去、春先に同じような経験をしたことがあるが、その時は黄砂が飛んでいて、車が細かい砂埃で黄色っぽくなっていた。今回は黄砂とはちょっと違うなと思っていたら、新年早々、PM2.5が飛来していたとのこと。
今夜にかけて九州などの西日本で高めの濃度が予想…
(PM2.5 西日本で今夜まで高め予想 2016.1.4 tenki.jp)
晴れなのに、星があまり良く見えない…
今夜はしぶんぎ座流星群がピークで、しかも晴れの予報だったのだが、PM2.5の影響で星空も霞んでいる模様…。
2016年のしぶんぎ座流星群のピークは夕方17時頃と予想されており、ただでさえ条件が良くない中で、PM2.5の影響は大きい。
(追記)結局、屋上で2時間ほど粘ったが見えなかった。残念。
いつもならそこそこ美しい星空が見える場所なので、期待していたのだが…
こんな星空を期待していたが…
(補足)PM2.5とは
PM2.5は、2.5μm以下の粒子状物質(Particulate Matter)の意味で、大気汚染を引き起こす物質としてよく使われている。
PM2.5の主な発生原因として、工場から排出される煤煙や自動車の排気ガスなどが挙げられる。日本では高度成長期に大気汚染が問題になり、PM2.5とは定義が異なる浮遊粒子状物質 (SPM;Suspended Particulate Matter)の基準が1972年に定められた。(現在ではPM2.5についても定められている。)
PM2.5は、PM10(10μm以下の粒子状物質)よりも粒子径が小さいため大気中での滞留時間が比較的長く、また、ナノ粒子(概ね0.1μm以下の極微小粒子)よりも凝集しにくいため、風に乗って遠くまで拡散しやすく、大気汚染の影響が大きいといわれている。
私がヨーロッパにいた2000年頃、欧州ではディーゼルの排気ガスから出る粒子状の汚染物質が問題になっており、多くの欧州の研究機関でPMに関する研究が盛んになされていた。PM2.5はそのサイズの小ささゆえに、呼吸器のより奥深くまで到達しやすいという報告もあり、抑制技術の開発が急がれている状況にあった。
PM2.5を吸い込まないために
PM2.5は生成過程の解析から、表面の活性が高く、さまざまな有害物質が付着している可能性がある。そのため、PM2.5をできるだけ吸い込まないようにしたい。
PM2.5を吸い込まないためにはどうすれば良いか考えてみた。
1. PM2.5をできるだけ発生させないこと。
発生源を除去すれば、PM2.5は発生しない。発生するようなものは作らない、使わないこと。最も根本的で、効果があるが、すぐには難しい。
・国際的な取り決め、国の規制等。
・抑制技術、代替技術の開発および普及(義務付け等)。
2. PM2.5が発生しても、飛ばないようにすること。
・吸着させたり、積極的に凝集させて、遠くに飛んでいかないようにする。
例えば、人工降雨などの技術を利用して、大気中のPM2.5を雨で洗い流してしまうのも一案かもしれない。発生箇所周辺でドライアイスなどを利用し人工雨を降らせ、PM2.5の拡散を閉じ込める。できる限り発生源の近くで降雨させると、降雨範囲が狭く効果的も大きい。
しかし今回のような場合だと、日本に飛んでくる手前の海上に雨を降らせてPM2.5の飛来をブロックするといった大規模な手法も必要になってくるかもしれない。
3. できるだけ吸い込まないようにすること
1,2が優先すべき事項で、3は最終手段である。現状PM2.5が飛んでしまっている状況では、私たちの今すぐとりうる自衛手段は3しかない。
・PM2.5予報をチェックして、不要不急の外出は控える。
→流星観測をせず部屋の中で大人しくしておくべきであった。反省。
・外出時はマスク等を着用する。
・部屋の中にPM2.5が入ってこないようにする
(換気フィルター、空気清浄機の使用等…)
しかし、安心な空気にコストがかかる時代になるとは…
一日も早く世界規模で環境技術が発達し、PM2.5が発生しない世の中になることを願っている今日この頃である。